私の好きな脳科学者に茂木健一郎さんがいます。図書館や本屋で茂木さん関連の本を見つけるとつい手にとってしまうのですが、茂木さんの著書にはよく「偶有性」というワードが出てきます。
偶有性とは、確実なこと、不確実なことが半分ずつくらい混ざり合っている状態のことです。
人間の脳は予想できること(確実性)と予想できないもの(不確実性)の割合を1:1くらいに保とうとする性質があるようです。そして、このバランスの取れた状態こそ、脳にとって一番楽しいことなのだそうです。
しかし人間の脳は、自然な状態ではとても柔らかく、不確実なものの方が多くなる性質があるようです。(記憶ですら時間経過とともに失われて、不確実なものになってしまいますよね。)
脳の中に確実性のあるものを積み増すためには、脳の外に「固定点」を作って上げる必要があります。この「固定点」を作る作業が、「文字を書く」ことに該当します。
また文字を書くというのは、ブログ、SNSに文章を書くことでも同様の効果があるようです。
脳にとって楽しい状態を維持させるためにも、書く習慣(私の場合ブログ投稿)は継続してきたいものです。
さてここまで偶有性について話をしてきましたが、過去の自分の人生と偶有性について振り返ってみると、
確実性優位な仕事をしていた時期(職場が固定されていた、毎日同じ作業の繰り返し、顔を合わせる仕事仲間もいつも同じ)は、休日によくギャンブル(パチンコ、スロット)をしていました。おそらく脳が不確実性のあるものを求めていたのではないかと思います。(運次第で大勝ちする日もあれば、大負けする日もある)
一方、不確実性優位な仕事をしていた時期(職場が不定期に変わる、作業内容が不定期に変わる、上司からの無茶振りがある)は、休日でもギャンブル欲はあまりなく、昔好きだったアニメ、映画をネットでよく観ていた傾向がありました。おそらく脳が確実性のあるもの(間違いなく面白い、満足できると観る前から分かっている)を求めていたのではないかと思います。
こうやって過去の自分の行動を分析してみるのも、新しい発見があってなかなか面白いものです。(^o^)